ガールズケイリン特集

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ガールズケイリンコレクションいわき平ステージ

優勝者:柳原真緒 選手(福井県・114期)


5月いわき平競輪で行われた『第76回日本選手権競輪』。3日目の最終レースで『ガールズケイリンコレクション2022いわき平ステージ』が行われました。

このレースはトライアルレースが岸和田競輪(1月14日〜16日)、宇都宮競輪(1月23日〜25日)、四日市競輪(1月30日〜2月1日)の3場で行われ、勝ち抜いた選手たちによる特別競走。

最初に行われた岸和田競輪でのトライアルレースはコロナによって開催2日目以降が中止となり、初日1着だった2名尾方真生選手(福岡)、石井寛子選手(東京)が出場権を獲得することとなりました。その後2つのトライアルは無事開催され、宇都宮からは小林莉子選手(東京)、荒牧聖未選手(栃木)、高木真備選手(東京)、四日市から児玉碧衣選手(福岡)、鈴木美教選手(静岡)が出場権を獲得しました。

しかし、開催の1ヶ月前の4月初旬、昨年のガールズケイリングランプリ2021を優勝した高木選手が優勝報告会で引退を発表。

高木選手の引退によって四日市のトライアル決勝で3着だった柳原真緒選手(福井)が繰り上がり出場権を掴みました。


最終的なメンバーと車番は以下の通り。


1児玉碧衣(福岡)

2小林莉子(東京)

3鈴木美教(静岡)

4荒牧聖未(栃木)

5石井寛子(東京)

6尾方真生(福岡)

7柳原真緒(福井)


隊列は

5 4 6 3 1 2 7

で打鐘をむかえていきます。


誘導員が退避しても直ぐには動きはありませんでした。前で待つ石井選手も後ろの仕掛けを警戒しながらといったところ。

最終周回手前の4コーナーから3番手にいた尾方選手が一気にスパート。その後ろに鈴木選手が続き、前受けしていた石井選手は踏み遅れて4番手まで後退。

このまま尾方選手の主導権かと思いきや、3番手に位置していた児玉選手が2コーナーから尾方選手を捲りにいきました。児玉選手がバックで先頭に立ち、その後ろは少し車間が空いて小林選手が追いかける展開に。その小林選手の外を最後方から仕掛けた柳原選手が乗り越え、前で駆ける児玉選手を目標に徐々に差を詰めていきました。

柳原選手は最後の直線で児玉選手の後ろに追いつき、さらに伸びてゴール前で児玉選手をとらえて初のコレクションタイトルを獲得しました!


最初は舞台に立つこともできなかったこのいわき平ステージ。トライアルレース決勝戦では児玉選手に飲み込まれ3着となった柳原選手は、先行しながらも踏み込み切れなかった心の弱さに悔し涙を流していたそうです。

そこから掴んだ大舞台のチャンス。そして児玉選手との再戦。落ち着いて力を出し切るレースで優勝を勝ち取れたのはトライアルの悔しさがあったからなのかもしれません。

「信頼を得られるような選手になりたい」

優勝インタビューではそう話した柳原選手。トップ選手はいつも圧倒的人気を背負いながらそれに応える強さを見せています。デビューして4年。大舞台での優勝を経験し、またさらに強くファンの想いに応えられる選手になれるよう、柳原選手はさらに決意したように感じました。


柳原選手はこの一戦後賞金ランキング1位に。しかし競輪祭が終わるまで、まだまだ油断ならない戦いがガールズケイリン界では続いていきます!


記事:木三原さくら