GⅠレース特集
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- 第65回オールスター競輪
- 第31回寛仁親王牌世界選手権記念
- 第64回朝日新聞社杯競輪祭
第76回日本選手権競輪
優勝者:脇本雄太 選手(福井県・94期)
5月3日から6日間にわたって福島県いわき平競輪場で行われたGⅠ『第76回日本選手権競輪』通称「ダービー」。高額賞金となるこのGⅠは優勝はもちろんですが、決勝戦2着でもその後のグランプリ争いに大きな影響を与える、競輪界最高峰のGⅠレースです。
前検日の指定練習中にアクシデントが起こり、地元福島の新田祐大選手が欠場を余儀なくされ、開催前から波乱の幕開けとなった今回のダービー。いわき平の長い直線はゴールするまでわからず、連日半分以上のレースが3連単万車券決着となっていました。
そんな今年のダービーを優勝したのは福井の脇本雄太選手。前年秋から怪我による長期欠場、2月からレースに復帰し、自身今年初GⅠとなった今回のダービーで見事優勝しグランプリ出場権を獲得しました!
その決勝戦。勝ち上がったのは以下の9名。
1古性優作(大阪)
2平原康多(埼玉)
3清水裕友(山口)
4東口善朋(和歌山)
5眞杉匠(栃木)
6荒井崇博(佐賀)
7守澤太志(秋田)
8脇本雄太(福井)
9佐藤慎太郎(福島)
初手の並びは
人気は脇本選手率いる近畿ラインと眞杉選手の番手平原選手と佐藤選手の突き抜けで二分していました。
トップクラスの先行選手として育った眞杉選手が競輪界最強の先行脇本選手に対しどこまで抵抗できるのか、また、眞杉選手と平原選手との連携は前年のダービー決勝で力を出しきれず失敗していることもあり、その雪辱を果たせるのかというところも多くのファンの注目が集まっていました。
レースは残り2周半から眞杉選手が6番手から動き脇本選手をおさえに行きます。そこに別線も続き、前受けしていた脇本選手は早めに引いて位置が入れ替わります。
残り2周1センター過ぎで誘導員が降りて眞杉選手が先行、脇本選手は引いた7番手におかれました。
しかし、脇本選手の仕掛けは凄まじかった!
2コーナー5番手から捲りを打った清水選手を飲み込み、バック過ぎ先行する眞杉選手の番手から平原選手がタテに踏み上げようとした時にはすでにその横に並んでいたのです。
脇本選手は驚くような捲りで前6人を飲み込み、またいわき平の長い直線をものともせず、ゴールまで踏切り見事ダービー王に輝きました!
また優勝した脇本選手の後ろ古性選手は平原選手に続いていた佐藤選手に張られ連携が崩れ、2着には佐藤選手、3着には単騎を選択していた守澤選手が入線し、賞金を大幅に加算しました。
GⅠにはそれぞれに選考期間・選考条件があります。
脇本選手は怪我や欠場により、今年出場できるGⅠは限られていました。また、今回のダービーも予選からのスタート。対戦相手も必ず警戒してきますし、勝ち上がりも決して楽ではなかったと思います。しかしそんな厳しい条件の中でも力を発揮し優勝という最高の結果残す、超一流スター選手の走りというものを改めて競輪界に見せつける優勝となりました!
記事:木三原さくら